あとがき

1971年から1974年生まれを団塊ジュニア世代と呼ぶようです。私自身も1971年生まれですので、ちょうどこの世代に分類されることになります。思えばこの世代はとにかく人数が多かったというイメージがあります。それでも離島の子供でしたので、高校生までは、世代のボリュームを感じることは少なかったのですが、東京での予備校生時代のこと、講義に立ち見が出るほどの満杯で、驚いたのを覚えています。とにかく活気に溢れている時代でした。

離島の子供であった私は、とにかく都会に憧れ、早く成年して島を離れたいと常に思った時代もありましたが、実は、島で育ったことによる様々な体験がこの「里山年金」という発想を持たせてくれることにもなったのです。離島のように働き先がない場所では、何か別の方法で収入を得るしかありません。その方法が、里山にある資源を再評価し、生活を豊かにすることだったと思います。

さて私たちも既に50歳というちょうど人生の中間点を超え、一日一日還暦に向かって歳を重ねています。このような中、私はたまたま縁あって、兼業農家の学校長という少し尖った仕事をしています。この仕事をはじめたのも丁度自分が50歳になった月だったことも、とても象徴的な出来事に感じています。

いま、一番自分が意識していることは、この同世代の仲間が、遠からず訪れるであろう定年後に十分な生きがいと収入を持って寿命尽きるまで生きられることをサポートすることです。年金不安、温暖化、戦争、疫病、大地震予測、物価高騰、食料危機と私たちの将来は、ババしかないババ引きのような危うい可能性の上に成り立っているように感じます。しかし今までの価値観を大転換させ、ふと近くの田舎を目を向ければ、そこは様々な資源があふれており、皆さんが来ることを待ち望んでいることに気づくはずです。

最後に、私たちの世代の永遠のヒーロー・アントニオ猪木の道を書いてお別れとしようと思います。

この道を行けばどうなるものか。
危ぶむなかれ、危ぶめば道はなし。
踏み出せばその一足が道となり、その一足が道となる。
迷わず行けよ、行けばわかるさ。

ぜひこの機会に多くの方々に本書を手にとって頂き、「里山年金」を活用して人生を豊かにして頂くことができれば、著者にとって無常の喜びです。

ありがとぅー

チバニアン兼業農学校校長/平山 泰朗

1971年生まれ、長崎県壱岐市出身。早稲田大学政治経済学部卒業。ウェブ制作会社社長を経て、NPO法人全国イーコマース協議会理事長、デジタルハリウッド大学院客員教授、衆議院議員1期。国会議員政策担当秘書試験合格。宅建士。農家、JA長生組合員。農事組合法人睦的ファーム代表理事。本籍地:睦沢町

【著作】
「ネットショップ構築標準ガイド」(アスキー)
「ネットショップ運営標準ガイド」(アスキー)
「できる100ワザ-ネットショップ」(インプレス社)

【受賞歴】
日本オンラインショッピング大賞最優秀賞受賞
SOHOドメインホームページ大賞
シックスアパート賞受賞
九州ウェブサイト大賞2006