10万円で買える山林より畑を買え!
一般の人でも山は購入が可能ということで、一時期山を買うことが流行りました。基本的には、山を買うことで、自分だけのキャンプができるということが人気だったようですが、少し廃れてきたのでしょうか?当校は兼業農家の学校ですので、山を買うより、畑を買えということで、山を買よりも畑を購入するメリットを解説していきたいと思います。
山を買うリスク
山を買う際には、思いもよらないリスクが伴います。例えば、自然災害や法的な責任、そして管理の手間など、さまざまな点を事前に確認しておくことが重要です。以下に、具体的なリスクについてご説明します。
自然災害のリスク
山を所有すると、山火事や土砂崩れといった自然災害のリスクを避けることはできません。山火事が発生すれば、その消火活動の費用や被害の責任を負うことも考えられます。また、大雨での土砂崩れが近隣に被害を及ぼした場合には、所有者として責任を問われる場合もあります。
不法投棄の問題
山は、特に人目が少ない場所では不法投棄の被害に遭うこともあります。不法投棄されたゴミの処分費用は所有者負担となるため、定期的な見回りや管理が必要です。遠方から管理をする場合、見回りが難しくなるため、不法投棄のリスクも高まります。
負動産としてのリスク
山は、他人が欲しがらないため安く売りに出されることもありますが、購入後に売却が難しい場合があります。例えば、アクセスが悪い山林は「負動産」となり、売りたくても売れない状況に陥りがちです。その場合、固定資産税などの維持費がかかり続け、無駄な負担となることがあります。
境界や管理の手間
山の境界線は明確でないことが多く、隣接地とのトラブルが発生しやすいです。また、広大な土地を管理するのは大変で、整備やメンテナンスに時間と費用がかかります。入会地(共有地)である場合には、共同管理の一環として自己負担で修繕を行わなければならないこともあります。
利用頻度の少なさ
遠方に住んでいる場合、キャンプやレジャーのために山を購入しても、実際に利用する機会は限られるかもしれません。たとえば、年間に数回しか訪れない場所に投資する価値があるか、しっかり検討することが大切です。使わない期間の管理費用や維持費用も考慮しなければなりません。
まとめ
山を購入することには、自然災害や管理コスト、将来的な売却の難しさなど、多くのリスクが伴います。レジャー目的で山を購入する前に、現地の状況をよく確認し、長期的な管理計画や費用負担を見越した判断を行うことが重要です。
【山林売買でトラブル】買った山に小屋を建てたら「違法状態」に?
これは極端な例だと思われますが、最悪の事例としては参考となります。
なぜ田畑は一般の人に買えないのか?
田畑(農地)を購入するのは難しいという話をよく耳にしますが、これは農地法という法律によるものです。この法律により、田畑を売買や賃貸で取得できるのは原則として農業者のみと定められています。つまり、農業者としての資格がなければ、一般の人は気軽に田畑を購入することができません。
農地法の制約
農地法の目的は、農地をしっかりと保護し、効率的に利用することです。そのため、農業者以外が田畑を自由に取得することを制限し、農業を営む人が土地を優先的に利用できるようになっています。これは、食料生産の確保と農業従事者の保護のためです。
山を購入する人が増えている理由
田畑を購入できない一方で、農地ではない山や森林は、一般の人でも比較的自由に購入することができます。特に最近のキャンプブームもあり、田舎の家は高価すぎる、田畑は買えない、ということで「では山を買ってキャンプ場にしよう」と考える人が増えているのです。また、山は自然を楽しむレジャーにも活用できるため、田畑と比べて使い道が幅広く、購入への関心が高まっていると言えます。
農地購入を考える場合
一般の人がどうしても田畑を取得したい場合には、農業者と共同で事業を始めたり、農業者資格を取得して兼業農家として働き始めるなどの方法があります。農地取得には地域の協力も必要になるため、関心がある場合は、地域の農業委員会などに相談し、具体的なプロセスを確認するのも良いでしょう。
畑を買うメリット
近年、農業者の減少や地方の過疎化が進んでおり、政府も二拠点生活や兼業農家を積極的に後押ししています。この動きにより、畑を手に入れるハードルは以前よりも下がりつつあります。かつては農地の購入が非常に難しいものでしたが、今では状況が変わり、少しずつ購入が現実的な選択肢になってきました。
増加する耕作放棄地
日本では、耕作放棄地が増え続けており、現在その面積は富山県ほどにも及んでいると言われています。毎年小豆島ほどの広さが新たに放棄地となっており、このような土地を活用したいと考える人にとって、比較的安価に広い面積を手に入れることが可能です。こうした耕作放棄地は、自治体や地域の農業委員会に相談すると、農業振興の一環として安価で利用できる場合があります。
畑でのレジャー体験
畑を持つことで、野菜や果物を自分で育てる楽しみが増えるだけでなく、キャンプやバーベキューなどのアウトドア活動にも利用できます。収穫したばかりの新鮮な野菜をその場で調理して食べることができるのは、都会では味わえない贅沢な体験です。仲間や家族とわいわい収穫を楽しんだ後、バーベキューで収穫物を味わう時間は特別な思い出になるでしょう。
二拠点生活や兼業農業の可能性
政府が二拠点生活や兼業農業を推進しているため、都市と田舎の両方で生活を楽しむライフスタイルが実現しやすくなっています。週末だけの農作業や、オフシーズンを利用したレジャー感覚での農業体験は、精神的なリフレッシュにもつながり、都会の生活と農村生活の良いとこ取りができます。
まとめ
畑を購入することで、農業だけでなくアウトドアレジャーも楽しむことができ、さらに地域とのつながりも深まります。今後、二拠点生活や農村での新しい働き方を考えている方にとって、畑の購入は大きなメリットをもたらすでしょう。興味がある方は、ぜひ一度、地域の農業委員会に相談してみるのも良いかもしれません。
山の中にある田畑の魅力
実は、山の中にも田畑が多く存在します。このような場所で田畑を購入すると、自然の中で農業を楽しめるだけでなく、山の美しい景色を思う存分満喫することができます。しかも、田畑を購入する場合、山の所有権や管理責任を負わずに、景色として山を活用できるのも大きな利点です。山の中の田畑は、キャンプやアウトドア活動にも最適な環境が揃っています。
景観を楽しむ
山の中にある田畑は、美しい自然の風景に囲まれているため、視覚的な癒しが得られます。山の景色を背景にしながら農作業ができ、四季折々の風景も楽しむことができます。木々や野草の豊かな自然環境に囲まれているため、都会では味わえないリラックスした時間を過ごすことができます。
キャンプに最適な環境
山の中の田畑は、一般的に平坦で、キャンプをするのにも適しています。自分の畑で収穫した野菜をその場で調理して、自然の中で仲間と一緒に楽しむキャンプ体験は格別です。また、夜には星空を眺めることができ、昼間の作業と併せてアウトドアを思う存分楽しむことができます。
山の風景を活用した農地の購入
山そのものを所有するには大変な管理責任が伴いますが、山の中の田畑を手に入れることで、管理負担を抑えながら山の風景を楽しむことができます。この場合、「田畑」を購入しつつも、広大な山の景観を背景に持つ農地を合理的に取得したともいえるでしょう。
まとめ
山の中にある田畑は、農業だけでなく、アウトドアやリラクゼーションも楽しめる贅沢な空間です。山の管理負担を負わずにその景観を楽しみたい方や、自然に囲まれた場所での農業やキャンプに興味がある方にとって、山の田畑は理想的な選択肢と言えるでしょう。自然と調和した生活を求める方は、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。
耕作者証明を取得して、田畑を取得しよう。
農地を取得するためには、「農地法3条」に基づき、農業委員会から許可を得る必要があります。この許可を得ることで、サラリーマンなどの都会に住む方でも、農地を所有し、兼業農家として活動することが可能になってきています。実際、当校の生徒も農地を購入し、その一角にテントを張って週末に宿泊を楽しむといった使い方をしています。
農業者資格と農地の取得
農地を購入するには、農業者としての資格が必要ですが、この資格は時代の流れとともに取得しやすくなっています。取得にあたっては、地域の農業委員会に申請し、耕作者証明を受け取ることで、農地の売買が可能です。現在、10万円程度で購入できる田畑もあり、自分で野菜を育てることで食料自給率を向上させることもできます。
田畑を所有するメリット
田畑を持つことには多くのメリットがあります。自分で作物を育てて新鮮な食材を楽しめることや、農作業を通して体を動かすことでリフレッシュにもなります。また、家族や友人と一緒に畑で収穫を楽しんだり、育てた野菜でバーベキューをしたりといった、都会では味わえない贅沢な体験ができるのも魅力です。
山だけでなく、田畑も選択肢に
これまでは田舎で山を購入し、キャンプを楽しむというのが一般的でしたが、農地取得のハードルが下がっている今、田畑を購入して農業体験を始めるのもおすすめです。山を購入するのも良い選択肢ですが、田畑で農業を楽しむことで、自然と触れ合いながら自分で育てた野菜を味わう楽しさも加わります。
農地の購入に興味がある方は、ぜひ一度、地域の農業委員会に相談してみてください。自然に囲まれた生活を取り入れ、自給自足を楽しみたい方には、田畑の取得は大きな一歩になるでしょう。