農業を投資として考える

投資の定義

投資とは、将来的な収益やリターンを得ることを目的として、資金や資源をある対象に投じる行為です。多くの人にとって、投資は単にお金を増やす手段として認識されがちですが、その背後には多様な目的、手法、そして哲学が存在します。

投資の最も基本的な形態は、お金を使ってさらに多くのお金を生み出すことです。これは株式、債券、不動産、またはその他の金融商品に資金を投じることによって行われます。投資の目的は、資本の増加、収入の獲得、あるいはその両方を目指すことができます。

農業における投資

投資の基本的な考え方として、お金を事業につぎ込み、収益をリターンで得ることなのでしょうが、多分、農業の場合には栽培物に対して、機械や施設、農地、人件費に対して、収益が十分にあげることができるかということになるかと思います。つまりその栽培に対する収支計画があり、投資対効果が明確にされている状況といえるのではないでしょうか?これはもともと、農業の栽培自体が曖昧な投入金額や漠然とした経験則に基づいて金銭管理をされていたことに由来するでしょう。

よくある話では、トラクターの補助金がでるからと高めの新型や選別機などの特別な農業系機械を投資効果を考えずに買うような場合です。例えば、その機械を導入することにより、その支出を含め、数年間でどれほど支出が圧縮され、投資効果が高まるかという計算ができていないまま、補助金がでたからという理由で、目先の得を優先させることでしょうか?

仮に補助金でお得に購入できたとしても収益バランスでは、必ずしも向上するとは限りません。機械の導入により、何時間分の人件費が不要となり、結果、収益性の向上に寄与するという考え方が必要となるわけです。

なぜ日本では、農業投資効果を求めなかったのか?

一つの理由として、日本の場合、国土も狭く、大規模農業がやりづらい環境にあった故に、企業的農業、会計を駆使したような農業が広がらなかったのではないかと思われます。また国全体でいえば、農業よりも工業の方に傾斜生産配分方式で力をいれてきたのではないかと類推されます。実際に、親から引き継いだ兼業農家であれば、少々のマイナスは本業の収入で支えることができたでしょうし、より収益があがる仕事を選ぶことができたということでしょう。

兼業農家の投資効果

当校の生徒のような積極的な兼業農家(自分で選択した者)は、投資効果に意識を向けることは儲かるためには重要な要素です。ただし、専業農家のように大きな投資をすること自体、始めから検討しない方がよいでしょう。50代から60代の場合は、特に機械利用の年数も考えた方がいいでしょうし、本当に必要な機械は、共同で購入したり、レンタルすることを考えた方がよいでしょう。ほとんどの機械は、一回のレンタル費用は高かったりしますが、所有することに比べると確実に安くつきます。

また購入する資材などをどれくらい安くできるかということも考える必要があるでしょう。肥料、培養土、ポット、種など、それぞれの単価は安くても数量があるため高くなるものは、JAなどが元々やっているように共同で購入することで卸単価で手に入れたり、相見積もりをとることも重要です。自分でやる農業への投資は、株投資などと違って、収支の計算を最初にまとめ、最終的な収益がいかほどになるかということを前提にはじめることが必要です。

農業投資のまとめ

農業の投資が検討されるようになった背景には、今までの杜撰でも可能だった業界の慣習を改めて、収益が十分に上がらなければ、継続できないという反省に基づいているものと思われます。兼業農家の場合、その規模は小さいからもしれませんが、資材費や燃料費、その他関連費用などをきちんと管理し、販売で得た収益もきちんと予想することが重要です。もともと収益がでない場合には、栽培物の変更や6次産業化への転換、関連事業の収益化も必要となるでしょう。小さな家庭菜園にその必要はありませんが、農”業”をやるならば、投資対効果をきちんと把握した上ではじめて欲しいと思います。

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