農業勉強のやり方
目次
農業学習のスタート：情報収集と相談の重要性
農業を始めるにあたって、最初のステップは適切な情報収集です。この段階では、農業の基本から最新の農法まで、幅広い知識を集めることが重要です。インターネット、書籍、専門誌などを利用して、基本的な農業の知識、地域特有の農法、または特定の作物に関する情報を集めましょう。さらに、農業セミナーやワークショップへの参加は、実際の農家や専門家から直接学ぶことができる貴重な機会です。地元の農業協同組合や農業カウンセラーと相談し、自分の農業への興味や目標について話し合うことで、具体的な学習計画を立てる手助けになります。
現場体験：農業の基礎を学ぶ
農業における現場体験は、理論的な学習とは異なる、貴重な学びの場を提供します。農場でのインターンシップ、ボランティア、体験農園参加などを通じて、実際の農作業を体験することができます。これらの活動は、作物の栽培から収穫、そして販売までのプロセスを勉強するのに役立ちます。また、異なる種類の農業(例えば有機農業、都市農業、畜産など)を体験することで、自分に最も合った農業のスタイルを見つけることができます。体験農園や農業見学ツアーは、農業への理解を深めるだけでなく、同じ興味を持つ人々とのネットワーク作りにも役立ちます。
農業法人でのキャリア構築
農業法人への就職は、専門的な知識と技術を深める絶好の機会です。農業法人で働くことにより、市場ニーズの理解、最新の農業技術、持続可能な農業実践など、幅広い知識を身につけることができます。また、農業法人での経験は、ビジネス管理やリーダーシップスキルを磨く機会にもなります。求人情報をチェックし、インターンシップや就職フェアを活用して、自分のキャリア目標に合った農業法人を見つけましょう。
農業法人で就職することは、農地取得の際に農業委員会から技術要件において評価され、農地を取得しやすくなるということもいえるでしょう。一応、給料を途切れさせないためには、農業法人での就職は学習と収入の両面にとってよいといえるのではないでしょうか？
研修プログラム：知識と技術の習得
農業研修プログラムは、初心者から経験者まで、あらゆるレベルの農家に適した学習の場です。これらのプログラムは、作物の栽培方法、土壌管理、病害虫対策、水資源管理など、農業における基本的なスキルから高度な技術までを教えます。また、ビジネスとしての農業運営、マーケティング戦略、持続可能な農業実践など、より専門的なトピックにも焦点を当てています。研修の申し込みには、事前のリサーチと準備が必要です。研修プログラムの内容、期間、費用、場所などを事前に確認し、自分の学習目標に最も合ったプログラムを選びましょう。探し方としては、インターネットはもちろん、SNSなどでも可能です。
就農準備：成功へのステップ
就農を目指す場合、事前の準備が重要です。まずは、農地の選定から始めます。土壌の質、水利、アクセスの良さなどを考慮して最適な農地を選びましょう。次に、資金調達の計画を立てます。自己資金、ローン、助成金など、さまざまな資金調達方法を検討し、実現可能なビジネスプランを策定します。作物の選択には、市場の需要、栽培の難易度、気候条件などを考慮する必要があります。さらに、ビジネスプランの策定や市場調査を通じて、持続可能な農業経営を目指しましょう。また、地域の農家や農業団体との協力関係を築くことも、成功への重要なステップです。
基本的には農業委員会の許可を受け、農地の貸借、売買を行う必要があります。この際に、専業農家であれば、県の農業大学校などで一年間の研修を経て、技術要件を農業委員会に認められることで農地習得、そして新規就農となります。ただし、専業農家の場合、新規就農五年後で平均収入は約240万円であることを留意し、さらに収穫まですぐには収益が上がらないことも前提とする必要があります。
独学での農業学習
独学で農業を学ぶことは十分に可能です。オンラインコース、農業関連の書籍、ビデオチュートリアルを利用して、自分のペースで学習を進めることができます。自分で実践しながら学ぶことで、理論と実践のギャップを埋めることができます。また、自分で小さな家庭菜園を始めることで、作物の栽培から収穫までのプロセスを実際に体験することができます。独学で学ぶ際は、自分の進捗を記録し、定期的に振り返ることが重要です。また、オンラインの農業コミュニティやフォーラムに参加することで、他の農業愛好家や専門家からのアドバイスを得ることもできます。
この場合の農業学習とは、まさに農業だけを学習することで、栽培の技術を得たからといって、就農ができるというわけでないことに留意が必要です。法的に正式な農家になるということは、農業委員会の審査を経て、農地基本台帳に名前が記載されるということです。そのため、上記条件は農業の勉強にはなりますが、栽培をよく知った素人ということになることはご留意ください。
社会人として農業を学ぶ
社会人が農業を学ぶ方法には、週末や夜間のコース、通信教育、短期集中講座などがあります。これらのプログラムは、働きながらでも農業の知識と技術を身につけることを可能にします。時間管理と自己学習が成功の鍵です。また、働きながら農業を学ぶことは、実際の農業経験を積む絶好の機会になります。仕事で培ったスキルや経験を農業に応用することで、異なる視点から農業にアプローチすることができます。例えば、マーケティングや経営管理の知識を持つ人は、農業ビジネスの成功に近いということができるでしょう。
現在、全てとはいいませんが、ほとんどの場合、兼業での新規就農は難しいことが現実です。将来的に、専業になるとしてもリスクを考えると今の仕事をやめないまま就農することが最善の策だといえます。当校では兼業からはじめ、少しずつ収益を増やしながらリスクなしで専業へと進んでいくことをおススメしています。
新しい農業技術とイノベーションの学習
農業分野は絶えず進化しており、新しい技術や方法を学ぶことが重要です。スマート農業、持続可能な農法、デジタル技術の利用など、最新の農業トレンドについて学ぶことで、現代の農業業界での競争力を高めることができます。これらの知識は、農業関連のセミナーやオンラインコースを通じて得ることが可能です。また、農業技術のイノベーションに関する書籍や専門誌、ウェビナーも有益な情報源です。最新の農業技術を学ぶことで、生産性の向上、コスト削減、環境への影響の軽減など、多くの利点を得ることができます。
兼業農家の場合を考える
現在、インターネットの発達により様々な情報をひと昔前より簡単に手に入るようになりました。しかしながら同じ新規就農の情報でも、兼業就農を前提とした情報があまり手に入らないのが実情です。新規就農といえば、ほぼ専業就農となってきた経緯があります。しかしながら世の中のニーズや価値観の多様化により、二拠点、兼業就農や半農半Xのような農を通じながらも新たな職業選択も徐々にですが、増えてきています。
もちろん、人生の全てを賭け、専業就農を行うことは社会的にも地域的にも価値あることかもしれません。しかしながらそのリスクは、家族にも及び、就農後5年で3割が廃業という統計を見ると、そう簡単に決められることでないことも事実です。ぜひ、なぜ農業をしたいのか、それはライフスタイルなのか、収入源なのか？それはすぐにしないといけないのか？定年後ではダメなのか？などの自問自答をぜひ行って欲しいと思います。
