小さくても儲かる農業とは?

小さくても儲かる農業

小規模農業で儲けるには、いろいろな工夫が必要です。専業農家か兼業農家かの選択によって戦略は大きく異なりますが、基本的には兼業農家として本業で安定した収益を得ながら、副業の農業で収益を補完することが最も現実的で望ましいと考えられます。
リスクなしで収益を上げること

小さくても儲かる農業という立場から考えると「初期投資が安い」こと、「収益が高い」ことを求めるべきです。そして元々の小さくある理由が、リスクを減らすためであることを前提とすべきです。ここで言う「儲かる」とは、月に10万~20万円程度の収益を想定しています。これは、事業としては少ないように思えますが、本業があるため、それに追加すると考えると十分な収益であり、特に年金生活にその金額が追加されるとするならば、かなりの金額になるといえます。この金額を目指し、リスクなしで儲かるということを考えます。数十万の投資であれば、失敗してもすぐに取り返しがつきますし、失敗も経験となります。兼業農家の強さは、元々生活の糧にしておらず、ある意味余裕のある状態から収益を目指している点ではないかと考えられます。
収益化を急がないこと

農業を収益化するためには、経験や技術が必要です。しかしそのためには、それなりの時間が必要です。例えば、稲作を行う場合には、基本的に年に一回しかできないわけですから、毎年一回しかレベルを上げることができないわけです。他の作物に関しても、年に最大でも2~3回程度しか栽培できないでしょうから、やはり時間はかかります。また本業があるため、週末しかできないと考えると更に時間がかかります。農業業界では高齢化が進んでおり、競争相手も年々減少しています。年月はかかりますが、誰でも確実に収益を上げられるレベルに到達できることは間違いありません。また最近は、YOUTUBEやネットなどで先達の技術を学べる場所もたくさんありますので、それらを活用すべきです。
単価や利益率を高い商材を考えること

限られた日数や手数を前提に、元々単価が高く、利益率が高い商材を選ぶことは重要です。例えば、ポップコーンの栽培は、収穫物をそのまま販売するよりも単価と利益率が高いため、当校でも道の駅での販売を検討しています。またユーザーがもっとも多いのが土日祝日ですので、そこに焦点をあて、そこしか開店しない予定です。地場産のポップコーンが混雑する土日に販売できれば、一日100~200人くらいに売れると想定し、単価500円とすると5~10万円の売上となります。千葉県の道の駅の販売手数料は15%~20%なので、4~8.5万円の収益が見込めます。このような事例のように元々高い単価が見込めるような商材を扱うことが重要となるのです。
時期をずらす、売り方を考える

小規模農家が収益を上げるためには、利益率を高めることが重要です。大規模に農業を行う故に、大手流通業者と取引し、結果、安く買いたたかれるというのが大規模農家です。その必要がないのですから、小規模に道の駅などと取引し、15%程度の最小マージンで売ることを考えます。道の駅で販売を考える場合に、時期を早めたり、遅くしたり、小規模で実験的にやることができるメリットを最大化します。またNTTアグリテクノロジーを利用すれば、売上に応じた課金方式で野菜の自動販売機を無料で設置することが可能です。多品目の野菜を通常流通ではない訳ですからスーパーよりも安価で販売することも可能です。
小さくても儲かる農業・まとめ

小さくとも儲かるということの一番には、本業があり、様々な実験や挑戦ができ、時間もかけることができることです。そして専業農家とは違った戦略で、限られた時間、農地でどう効率のよい販売を考えるかということに尽きます。本業を持ちながら多くの失敗を重ねることで、最終的には最も効率的な販売方法と収益の向上が期待できます。チバニアン兼業農学校では、この「小さな農家」を兼業農家と定義し、限られた時間、リソースを最大活用し、その状況でどうすれば収益が上がるかを研究しています。