森永卓郎の「マイクロ農業」のすすめ: 都会を飛びだし、「自産自消」で豊かに暮らす

森永卓郎の「マイクロ農業」のすすめ: 都会を飛びだし、「自産自消」で豊かに暮らす

森永卓郎さんの「マイクロ農業のすすめ」は、まさにチバニアン兼業農学校で学ぶ生徒たちにとって教科書のような存在です。この本は、単に農業技術の指南書ではなく、都会生活の喧騒から離れ、無理のない「トカイナカ」生活を実現するための哲学を提供します。都市と田舎のバランスを取りながら、豊かな生活を目指すことを推奨しており、多くの人にとって新鮮な視点を提供してくれます。

森永さんは、農地取得の難しさを認識しつつも、それに屈することなく、小規模ながらも意味のある農業を営むことの価値を説いています。実際、当農学校ではその理念を地で行くように、森永さんが述べているような農地の確保と利用を現実のものとしています。これは、森永さんの理論が決して空理空論ではなく、実現可能な夢であることを示しています。

また、首都直下型地震のリスクにも触れ、就農がもたらす安全性や自給自足の可能性を掘り下げています。この部分は特に、今の時代に生きる私たちにとって、非常に重要なメッセージを含んでいます。自然災害のリスクから自分たちの生活を守るために、どのように生活を設計すれば良いのか、深く考えさせられる内容です。

「マイクロ農業のすすめ」は、当学校が設立される前に書かれたものですが、その理念は今もなお、多くの人々に影響を与え続けています。農業に興味がある方はもちろん、自分たちの生活を見直し、より豊かで安全な生き方を模索するすべての人にとって、読む価値のある一冊です。

本の概要

2020年、埼玉県所沢市で小さな畑を借りた著者は、野菜づくりに挑戦、コロナ禍の年を楽しく心豊かに過ごした。この体験をベースに新しいライフスタイルとして、“トカイナカ”(都会と田舎の中間)に暮らし、自分の食べる野菜を自分で育てる「自産自消」の「マイクロ農業」を提唱する。大都市一極集中と行き過ぎたグローバル資本主義の限界=格差拡大と労働の空疎化が露呈するなか、楽しみとしての農業に多くの人がかかわり、近隣の人同士が生活に必要なものを分かち合う「隣人の原理」によって、現代社会の限界を乗り超える道を指し示す。

目次


 プロローグ コロナ禍でも楽しき、私の「マイクロ農業」
 第1章 マイクロ農業で「幸福」を手に入れる
 第2章 都会脱出でマイクロ農業 それがコロナ時代の新しい生き方
 第3章 「食の安全」を実現し、環境にやさしい「マイクロ農業」
 第4章 若者世代へ「本格田舎暮らし」の提言!
 第5章 マイクロ農業で足元から「地球に貢献」

新着
食料危機という真っ赤な嘘
新着
完全版 生ごみ先生が教える「元気野菜づくり」超入門
新着
農家が教える 田畑の排水術