農地に農家レストランをつくってみよう!
目次
農家レストラン定義
農家レストランは、単に農業者がレストランをやっていることと勘違いしている人も多いが、実は法律的存在でもあるのだヨ。具体的な要件は以下に書きますヨd[屮・Д・]屮
資格者…農業者、農地所有適格法人、6次産業化認定事業者
営業内容…行政内産農畜産物を5割以上使用した料理を提供。
施設規模…延べ床面積150平方メートル以下の平屋建である。
開設場所…農業振興地域内(農用地区域を除く)
まずここで何が大きいかというと農地においてレストランが建てられるということだ。また元々は地目変更が必要で宅地扱いになることで固定資産税が高騰するのが一般的であったところ、地目はそのままでいけることとなるようだ。
結果、レストランを建てるのに条件さえ満たせば、格安の農地に農地並み課税で実現できるということになるよね。また資格に対して、農業者であることは求められるけれども5割要件を満たせば、同業者からの購入も可能となる。
千葉において意義が高いのは、首都圏故にかなり交通量が多い優良な土地でも農地であることも多く、これまで転用が不可能であったが、農家レストランならば、開設できるということになる。この意義は、かなり大きいものと言えよう。
農家レストランの背景
農家人口は、5年ごとの農業センサスで統計をとられているが、毎回大幅に減少し、高齢化も進んでいる。その大きな理由の一つに農家収入の少なさがあげられる。また6次産業化をやりやすくするために、農地法の基準を緩和したものである。つまり農地を農地のまま農業用施設の一つとして農家レストランを追加したということとなろう。
農業振興地域の整備に関する法律施行規則
第一条三ハ
主として、自己の生産する農畜産物等若しくは自己の生産する農畜産物等加工品又はこれらを材料として調理されたものの提供の用に供する施設
千葉市の農家レストラン定義
農家レストラン設置の要件に関して
- 開設要件
- 農業者
- 農地所有適格法人
- 農業協同組合
- 6次産業化認定事業者
- 市内産農畜産物を5割以上使用した料理を提供する。
今回は千葉市での農家レストラン設置要件がきれいにまとめられていたので、こちらを参考に解説してみます。農地を利用するので、基本的には農家であることが求められ、その農家レストランの材料が、量、もしくは金額的に過半数以上自己生産か、もしくは市内調達になるということです。つまり牛肉のような高いものやカレーの中の米のように、この条件を満たすことはそれほど難しくないと思います。
- 参考URL
- 農家レストランの開設について(千葉市)
なぜ農家レストランが難しいのか?
農地に農家レストランを建てられるように法改正すれば、どんどん建つだろうというのは、やはり行政的発想であって、元々農業者の平均年齢が68歳、さらに人口減という中で、農家レストランを建てたいと考えるような積極的な世代がそもそも少ないということもあるだろうし、若くてしっかりやっている人たちは、今度は、そういうことを考える時間が足りない。結果的になかなか作りづらいという構造になっているように思えるねd[×-。-]y-~~
とどのつまり一般人でも農家レストランができるのか?
ここが一番重要な点です。一般人が田舎に行って農家レストランやりたいと思った時、さて具体的にどうすればよいのかということを考えてみました。
一点目は、農業者になること、つまり該当地域にて農業委員会より、耕作者証明書がでる正式な農家になれば、条件を満たすこととなります。しかし今度は農家取得要件が必要となります。(農地取得、技術、適正利用要件等)
では6次産業化の認定を受けたらという考え方もありますが、これも現実的ではありません。千葉県の例を見ると、法人が中心で一部個人でも取得していますが、内容から読み解くと既に現状農家の場合が多いようです。
もともと農家レストラン自体が、農家のためにはじまった制度であることを考えれば当然のことですが、なかなか要件的に厳しいことがわかります。当校では、6次産業化の一環として、自ら農家レストランの運営をはじめようとしていますので、ご興味のある方は、ぜひ無料オンライン説明会にご参加ください。
兼業農家の農家レストランの提案
当校は、兼業農家に特化した学校ですので、ここでも兼業農家として、どのように農家レストランを考えるかということを提案したいと思います|ェ・]y-~
初期投資を抑えるほとんどの事業のリスクは、イニシャルコストとランニングコスト、格安の農地に建てられるからといって、施設費や設備費が高額になってしまうと本末転倒です。またイニシャルコストが高くなると収入を増やすために営業時間が長くなり、本業にしなければならない可能性も高くなってきます。最近のコト消費の観点から考えるとバーベキュー施設のような青空での利用も面白いかと思われます。
土日祝日営業だけでの営業を考える首都圏からの入込客数が多い千葉県においても、圧倒的に集客ができるのは、週末祝日が中心となります。これは路面店の営業日からも類推することができます。つまり初期投資を抑えることにより、兼業農家の休日だけを利用して営業するということも考えられるわけです。
平日はネット営業する例えば睦沢町で農家レストランの営業を開始する場合、集客はその近隣よりも首都圏が中心となるでしょう。当然、ネットのリテラシーや接触時間は、首都圏民が高く、長い。平日の通勤時間などにフェイスブックやツイッターなどで集客をすることに専念することができるのも兼業農家ならではの作業だと思います。
実は個人的には、農家レストランは兼業農家に向いていると思う。そもそもレストランというには、ほぼ毎日休みなく開かないとならないようなイメージがある。しかしなぜそうなるかというと農家レストラン施設を作る際に、多大な初期投資をするため、その改修のために、空き時間を作らないためである。しかし一方で兼業農家は、そもそも土日祝日しか時間が使えない、その結果、初期投資を絞り、体験農業に近いような形での農家レストランが望ましい。例えば、BBQ施設のような簡易なものしか作れないということだ。しかし一方で、販売促進やサービスアイデアなどを平日に考え、それを週末に応用することもできる。実際に、千葉では土日の行楽客が一番のねらい目となるだろう。
土日営業の農家レストランを検討する
農家が行う農家レストランの一番の問題は、新規にレストランを建設する場合、初期投資額が結構かかってしまい、その投資額を賄うために、週末営業どころか、週一休日しかとれないような状況となり、結局専業的に運営する必要があるようになる。
兼業農家にとって、週末だけの営業を目指し、農家レストランを運営する場合には、徹底的に初期投資額を減らし、運営することが望ましい。具体的な方法としては、BBQ場のような屋外での運営や格安の空き家を利用するような方法であろう。
また屋外でそのレストランに特化した農園を利用することも重要である。例えば、ピザやカレーなどの野菜を収穫することに特化した農園を食事を採る場所の横に設置するなどの方法である。収穫物を顧客に直接採らせて自分で調理することもできるだろう。
このように初期投資額を徹底的に安くした農家レストランは、週末営業でも運営が可能だし、むしろ週末祝日の客の来訪がこのような体験型のイベント兼レストランには最も向いていると言えるので、ぜひ兼業農家は週末営業をどうやってできるかを検討してみよう。