農業を始める際の注意点

農業を始める際の選択

まず選択肢として、専業就農をするのか?兼業就農をするのかという選択があります。どちらを選択するかによって、必要な要件が大きく違いますので、注意が必要となります。

専業農家になる場合

専業就農をする場合には、初期投資、農地確保、収入確保、技術習得等の問題を超えなければなりません。前提としては、何を栽培するかによりますが、一定の貯金がないと始めづらいということとなるでしょう。また技術を習得していなければ、専業農家にとっては必須の認定新規就農者がとりづらいということになりますので、一定の期間を経て、準備しなければならないということになります。

つまり専業就農する場合には、一定の金額に加え、一定の期間が必要ということとなり、本業を重ねてやりながらやることは難しいといえます。よくあるパターンとしては、3年分くらいの貯金がないと続けられないと言われています。これは、新規就農者の収入モデルが、就農5年後において、約240万円ほどしかいかないという現実があるからです。

農地に関しても栽培物にもよりますが、なるべく繋がった広い場所で、きちんと管理されていた方がよいとすると取得費がかかってしまいます。売り先を確保していない場合には、JA出荷となり、やはり大規模農業を期待されるため、機械化は必須となってしまいます。

兼業農家になる場合

兼業農家の初期は、あまり肩肘を張らずに小さく始めて、毎年少しずつ大きくしていくことが望ましいと考えます。その期間の間に、地域の人たちと親交を深め、小規模スタートでリスクを減らすことができます。

現在、農業者の高齢化は、日本の高齢化以上のスピードで進んでいますので、毎年、引退や死去による農業者の減少による農地や機械の移譲は、十分考えられますので、安価で大規模化及び機械化をはかることが可能です。

また本業の収益があるため、果樹などの収益化まで長期間かかるような作物を選択することも可能です。時間が限られているため、省力化に励み、収益を最大化させる農法を狙うことが兼業農家らしい戦略です。

二拠点の場合には、田舎で収穫した野菜を都会の自宅前に自動販売機を設置するなどの方法で販売することも可能だったり、同僚に販売するなどの方法もありますので、毎年少しずつレベルを上げていき、来るべき日に備えるとよいでしょう。

第三の選択、家庭菜園など

家庭菜園や援農をすることにより、軽めに農業に参入することも可能です。家庭菜園は、狭くはありますが、近隣に借りることができる場合もありますし、援農も思ったより農家は受け入れてくれますので、気軽に頼んでみるのもよいでしょう。