新規就農に1000万円支援 財源は自治体と折半 農水省22年度

日本農業新聞の9月3日の記事、当然、購読しているので知っていたが、今回メルマガのランキングで一位となっているのを知り、解説してみたい。

新たな支援策は同省が22年度予算概算要求に盛り込んだ。経営開始3年目までに施設や機械などに投資した場合に、日本政策金融公庫から最大1000万円を無利子融資。その償還金を、国と地方が1対1で折半して全額支援する仕組み。1000万円のうち一部は、投資に充てるのではなく、月13万円を上限に最長3年間受け取ることもできる。

これが記事の概略だが、一番の問題点は、地方負担が半分あるということだろうね。つまり今までは国が全負担だったのを市町村で半分負担しなさいということになると財源の厳しい自治体では、さらに新規参入に高いハードルを課すことになるでしょう。

ただその負担分を総務省の地方交付金で負担軽減を総務省に持たせるということになると、そもそも全額払えばよいのでは?という疑問が…。どちらも国の組織なのに…。いわゆる縦割り行政の弊害というしかないのかな?

さて、この施策が実現した時に兼業農家にどうのようなメリットが!という話ですが、もともとの事業では兼業農家も受けられないことはなかったので、同じような適用になるのではないかと思うけれど、受けてもよいということと受けられたということは別問題。そもそも農業次世代人材投資事業自体が、兼業農家を相手にしていない、けれど子供の遊びの「幽霊ランナー」扱いで、まあ、いないけれど要件満たせば上げるよという感じかな?

収入要件があるので、それを考えると兼業といっても第一種兼業[→用語集参照]対象となるのかな?

まだ制度自体は、決定ではないので今後変化する可能性もあるが、むしろ兼業農家を対象にした何らかの助成制度がでてくるのではないかと期待している。