もうコメは食えなくなるのか 国難を乗り切るのにほんとうに大切なものとは

もうコメは食えなくなるのか 国難を乗り切るのにほんとうに大切なものとは

東京大学教授・鈴木宣弘氏の『もうコメは食えなくなるのか』は、米不足と価格高騰に揺れる今の日本に警鐘を鳴らし、解決への提言を行う一冊だ。本書では、アメリカによる「胃袋からの属国化」という陰謀や、地域農業を犠牲に企業利益を優先する「悪魔の農政改革」の実態など、衝撃的な指摘が次々と明かされる。
しかし本書は単なる悲観論ではない。著者は「米が食べられなくなると嘆いているだけでは始まらない。今いる場所でできることを始めよう」と訴える。さらに「農業は国防だ」とも主張し、それは戦争ではなく、世界的な食料危機で日本が輸入に頼れなくなる事態を指す。国難を乗り切るには食料安全保障が何より重要だと強調する。
当校にとって本書の訴えは大きな励みだ。当校でも今いる場所で小さくとも農を始めることが食の未来の希望につながると信じている。本書は、日本が国難を乗り切るには農業の再興と食料安全保障の強化が不可欠だと教えてくれる。読後、日本の食の未来を支えたいという思いを新たにした。
本の概要
コメが買えない、高い、この異常事態をどう乗り切るのか?
この国の食糧問題の「暗部」と闘い続ける東大教授の告発と提言!
アメリカの陰謀「胃袋からの属国化」――地域産業、地域農業を潰し、日米のお友達企業の利益ばかりを追求する「悪魔の農政改革」の深層!
『日本人がコメが食えない時代が訪れる』と悲観ばかりしていられない。自分が今いる場所で、できることをすぐに始める。そこから『食』の未来への希望がきっと見出せるはずだ(本文より)
農業こそは国防。「食料は国防だ」と言うと、「戦争に備えてロジスティックス(兵站)を確保しなければならない」という勇ましい議論だと勘違いされがちだが、そうではない。世界各国が食料危機に陥れば、日本人が食べる食べ物が足りなくなったときに融通してもらえなくなる。そうなれば、四囲を海に包囲された島国・日本はおしまいとなる。
国難を乗り切るためにもっとも大切なのが「食料安全保障」なのだ!
目次
はじめに 日本を襲った四つの衝撃
序 章 「令和のコメ騒動」序曲
第一章 減反政策という桎梏
第二章 ミニマム・アクセス米とトランプ大統領
第三章 政治家が示すべき稲作ビジョン
第四章 農業は国防
第五章 日本農業 希望の灯し火
おわりに
著者 鈴木 宣弘
1958年三重県志摩市生まれ。東京大学大学院農学生命科学研究科教授。1982年東京大学農学部農業経済学科卒業後、農林水産省に入省。九州大学大学院教授などを経て、2006年より現職。コーネル大学客員教授、食料・農業・農村政策審議会委員、経済産業省産業構造審議会委員、国際学会誌Agribusiness編集委員などを歴任。食料安全保障推進財団・理事長。
著書は2022年食農資源経済学会学会賞を受賞した『協同組合と農業経済学 共生システムの経済理論』(東京大学出版会)、一般書としては『食の戦争』(文春新書)、『農業消滅』(平凡社新書)、『世界で最初に飢えるのは日本』(講談社+α新書)、『マンガでわかる 日本の食の危機』(方丈社)など多数。






