農業大国アメリカで広がる「小さな農業」 進化する産直スタイル「CSA」
毎日、目が回るほど忙しいが、なんとか今日一気に読み終えたのが、「農業大国アメリカで広がる小さな農業」である。
アメリカで広がっているCSA(Community Supported Agirculture)の仕組みを、8ヵ月も休職してこの研究で渡米したという新聞記者がわかりやすく書いている。
本書の説明によるとそもそもCSAとは「小規模生産者が消費者と直接つながるために活用するプラットホーム」と定義づける。具体的な方法でいうと、定期的な野菜の直販ということだね。
野菜生産者が販売価格より受け取る額が余りにも少ない問題、そして消費者も新鮮で作り手の顔の見える野菜を安価で購入できるというメリットがある。
本書の中で特に興味深かったのは、サービスをやめる人の多くは、野菜が大量に来て、無駄にしてしまうことを避けたい故という点、確かに肉のような主食であれば、保存して利用ということもあるだろうが、野菜を必要以上に使うというのは、なかなか難しく、更に日持ちしづらい点があるだろうな。
学校的には、CSAの仕組み自体は、まさに6次産業化に適しているため、とりあげるべきと判断し、講師を依頼する予定だよ。
個人的には、例えば米産地の市町村がおむすびのキッチンカーを仕立てて都内で販売しながら、同時に地元野菜などを配れると面白いと思った。またそれにふるさと納税が利用できたりすると日本初の出前型ふるさと納税ができるなあと夢想した。
日本でもこのCSAを実際にやっている農園があるので、参考URLに紹介をしておくよ。
あと本著の中の名言「マーケティングのない農場は、堆肥の山をつくっているのと同じ」