ヤバい”食” 潰される”農” 日本人の心と体を毒す犯人の正体

ヤバい”食” 潰される”農” 日本人の心と体を毒す犯人の正体

私たちの食と農業が、強欲な資本主義に支配され、本来の姿を見失っているという危機感です。かつて日本の農業は、地域の文化や慣習に根ざしたものでしたが、今では効率化と利益追求のために、伝統から大きく外れたものになりつつあります。特にDX(デジタル化)や技術の進歩が進む一方で、農業はその本質的な部分でデジタル技術に適応しきれない部分もあります。そして、牛のゲップが温暖化に影響を与えるとして、牛を遺伝子改良するという考え方は、自然に対する人間の傲慢さを表していると思います。こうした現状に対して、私たちは一度原点に立ち返り、農業が本来持っていた「人と自然の共生」というあり方を再考する時期に来ているのではないでしょうか。

また非人間的現代において、農が人間本来の在り方を取り戻すという主張には賛成です。確かに経済合理性だけを考えては、就農するということは成り立たないものかもしれませんが、人生本来の価値は、それだけではないということに気づくことが重要なのではないでしょうか?

本の概要


グローバル・メジャーが仕掛けた策略を暴き出す!

“食料安保問題”を追うジャーナリストと識者が「陰謀」に立ち向かう。

 第1章 際限なくマーケット化する食と農
 第2章 「西洋化」「効率化」が食を壊す
 第3章 農業は日本の精神である
 第4章 食料「自決権」のヒントは地方にあり
 第5章 「最適化」に抗うために

内容紹介


 グローバル・メジャーが仕掛けた策略を暴き出す!“食料安保問題”を追うジャーナリストと識者が、「陰謀」に立ち向かう。

目次


第1章 際限なくマーケット化する食と農(保守派が率先して農を「破壊」してきた/急に再浮上して注目された二つの世界的事件ほか)/第2章「西洋化」「効率化」が食を壊す(牛のゲップのメタンガスを減らせという暴論/「農」をデジタル化してゆくと必ず逆襲に遭うほか)/第3章 農業は日本の精神である(複数の農村共同体を統治する存在としての天皇/「食べたものが私になる」ほか)/第4章 食料「自決権」のヒントは地方にあり(田中角栄著『日本列島改造論』の価値/漫才師の横山やすしさんの怒りほか)/第5章「最適化」に抗うために(中学生のころ、土に触れた生活体験/「害虫」と言われるような虫たちにも役割があるほか)

著者情報



藤井聡(フジイサトシ)
京都大学大学院工学科教授。『表現者クライテリオン』編集長。1968年奈良県生まれ。京都大学工学部卒、同大学大学院修了後、同大学助教授、イエテボリ大学心理学科研究員、東京工業大学教授を経て、2009年より現職。2018年よりカールスタッド大学客員教授。2012年~2018年まで安倍内閣内閣官房参与

堤未果(ツツミミカ)
国際ジャーナリスト。ニューヨーク州立大学国際関係論学科卒、ニューヨーク市立大学大学院国際関係論学科修士号取得。国連、米国野村證券などを経て現職。政治、経済、医療、教育、農政、食、エネルギーなど、徹底した現場取材と公文書分析に基づく幅広い調査報道を続けている。『ルポ貧困大国アメリカ』(岩波新書)で日本エッセイスト・クラブ賞、新書大賞受賞。『報道が教えてくれないアメリカ弱者革命』(新潮文庫)で黒田清・日本ジャーナリスト会議新人賞受賞

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