50歳でも農業を始められますか?

50歳でも農業を始められますか?

この本は兼業農家を奨励しているようにも見えますが、実際に紹介されている方法で就農するのは現実的ではないのではないかと思います。どちらかというと、内容は表層的な説明が多く、50歳から専業農家を勧めているのか、それとも兼業農家を勧めているのかがはっきりせず、読者にとって混乱を招く可能性があります。そもそも、専業農家と兼業農家はその性質が大きく異なるため、両者を一緒に論じるべきではないと感じました。

ただし、私も以前に本を書いた経験があるので、一人の著者が全ての情報を網羅することが難しいことは理解しています。そのため、どうしても表面的な情報にとどまってしまう部分があるのは、致し方ないのかもしれません。また、「50歳でも」というキャッチコピーも、特に年齢に限定された内容ではないため、単にターゲット年齢層が幅広いことを意識してつけられたのではないかと感じました。

それでも、この本は初心者にとっては十分に役立つものであり、農業に関する基本的な知識を得るための入門書としては良いと思います。ただ、深い知識や具体的な方法を求める読者には物足りないかもしれません。農業を始める前に、もう少し専門的な情報を求める場合は、他の資料や経験者の話を参考にすることをお勧めします。

本の概要


年齢が不安。体力も不安。お金も心配。そもそも何からやればいいかわからない。――でも大丈夫!

何歳からでも遅くはない。「農業を始めたい」と思ったらいちばん最初に読む本、ついに登場!

著者は、「新・農業人フェア」(農林水産省補助事業)の元運営責任者であり、同省へ農業人材確保の提案も行ってきた農業キャリアコンサルタント・深瀬貴範。

リクルートグループで長年人事を務めた“採用のプロ”でもある著者が、セカンドキャリアに農業を考えるすべての人へ「農業の始め方」をわかりやすく解説します。
人生100年時代。
農業で50歳なら、バリバリの若手。
次のステージに農業を選んでみませんか?

目次



1部:まずは農業に触れよう

 1章:農業について右も左もわかりません!
 2章:「自分のやりたい農業」のイメージを持つには?
 3章:「週末農業」ってなに?

2部:さらに農業を深めよう

 4章:情報収集のしかたを教えて!
 5章:農業に関する知識や技術を知るには?
 6章:実際に相談に行ってみよう!
 7章:知っておきたい!農地や資金についての基礎知識

3部:おさらいしよう

 8章:最後の仕上げ!どんな農業人になる?

3つの付録
・50歳前後で農業を始めた先輩インタビュー7名
・初心者が押さえておきたい!農業の用語集
・全国の相談先一覧
なぜ君は農家になれないのか?
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