【見学案内】省力栽培の切り札・早生桐のポット植付

省力栽培の切り札になるか?
8月4日の日曜日、チバニアン兼業農学校圃場において、早生桐と呼ばれる成長が格段と早い桐の苗をルートプラスポットに移植することが決まりました。早生桐は、通常20年成木までにかかる期間が、なんと5年程度で成長し、木材としての利用ができるとされています。また早い成長は、そのままCO2の吸着も意味し、カーボンクレジットとしての評価もされるため環境にもよいということがいえるでしょう。
木材の相場

では、成木となった木々の販売として、木材相場がどうあるかということにもなりますが、昨今の円安傾向につき、木材は高騰しています。日本の国力低下も加味するとこの傾向は今後も続いていくことは間違えないでしょう。また単なる木材で利用するだけではなく、桐を加工して道の駅や通販で小規模の販売を行うことも収益性を高めることができるのではないかと思います。元々通常の材木が商品化まで数十年かかることを考えると5年という期間は、とても短いといえます。
省力栽培としての意義

当校にとって重要な点は、兼業農家として作業がどの程度かかるか?どのくらいの期間かかるか、収益があるかを考えなければなりません。その点では、現在も粗放栽培として耕作放棄地解消に利用されていることを考えると十分に条件を満たすことができると考えています。具体的な数値は、現在手元にありますが、検証を重ねる必要があるので、この場で公開を控えます。今後、詳細な積算をもとに、具体的に作業量や収益の見通しを作っていきたいと考えています。
兼業農家とSDGs

地球温暖化は、日々我々農家を悩ませる大きな問題です。毎年異常気象や温暖化が更新されていますが、今後もこの傾向は免れず、我々がどう対処していくかが重要です。しかし一方で収益がなければ、ボランティアで植樹を続けていくということも持続可能性に疑問符がつきます。この早生桐のように、収益と社会貢献のバランスがとれた事業こそ、望ましいのではないかと思います。
ルートプラスポットへの期待

同ポットは、数十年前にオーストラリアで開発された小さな穴を側面に空けることにより空気を取り込み、植物の成長を促進させるものです。かなりの歴史がありますので、実績や検証データーもあり、期待できますが、今回このような早生桐に利用することははじめてですので、どのような結果となるか楽しみです。つまり「早生」×「促進」が合いまった効果を期待できるということとなります。当校では、現在オリーブを学校圃場にて栽培中です。実験は、2種類のポットを作ります。1つ目は通常のポットに樹木用の土で栽培、2つ目はその土を不織布で全面を覆って栽培。この理由は、不織布を覆うことで雑草の防除、防虫効果を狙います。後者が前者と比較して問題なく成長するのであれば、今後も続けていき、ロス率を高めます。
見学のご案内

8月11日(日)10時より、チバニアン兼業農学校圃場に置いて、約15本ほど試験的にルートプラスポットに植え付け、成長を記録する予定です。現状、関係者だけで10名以上いますので、お手伝いは必要がありませんが、早生桐を推し進めてきた橋本さんがいらっしゃるので、お話を聞くことが可能です。ご興味のある方はご参加ください。参加は、公式LINEより、お名前、人数、交通手段を記入の上、送信ください。