オリーブポット移設、植替え授業開催

オリーブポット植付授業/2024年5月18日

5月18日、自らもオリーブの販売、製造を行う谷山先生をお招きして、オリーブポットの移設、新規植付作業を実施しました。今回は外部からも参加者をお招きし、8期生を中心に総勢30名近く、10時開催から14時までほぼ休みなしで、旧オリーブ群を移設し、また新規オリーブ植え替えを50本行いました。

さて、今回の授業趣旨を説明しますと、オリーブのポット栽培は、兼業農家に向いていることを前提に、植付初期の実作業を見学頂くことで、その理解を深めることを目標にしています。

ポット栽培でのメリット

もともと、房総オリーブの金子さんより、オリーブは他に比べると比較的楽ではあるが、草刈りが一番大変ということは伺っていました。しかしポットにすることにより、下に防草シートを引き、その作業をほとんど無くすことも可能です。水やりも必要ですが、それも自動潅水を利用することもできます。また兼業農家故の問題である転勤や引越にもポットであれば対応できます。さらには、今後子孫への相続時の分割、譲渡の際にも便利です。廃業の際にも即時売却も可能でしょう。

ポットで最後まで育てられるのかと危惧した質問もありましたが、実は、根の広がりと樹木の茂りは、対象となっていますので、根域が制限されている方が、大きさを調整できるというメリットもあります。一般的なオリーブ園は、木が大きくなりすぎて、収穫が大変という問題もあります。オリーブは根張りが悪いので、台風や大風に大きな木は弱いということもあります。

日本のオリーブには、アナアキゾウムシという天敵がいるのですが、この防除にもポットの方がやりやすいのではないかと思います。ポットで範囲が制限されているため、その周辺だけに防除薬を撒くとか、ポット内で丸シートを引くことで見やすくするような方法です。それらはネキリムシ対策にも効果的です。

ルートプラスポットの魅力

また今回利用しているルートプラスポットは、横に小さな穴が開いているので、空気を取り込み、毛細根を倍増させる効果を持つので、三倍ほど成長を促進するといわれていますので、結果、早く大きくなり、しかしポットのサイズでその大きくなりすぎを調整できるというメリットもあります。不織布のポットなどと違い、鉢替えをやりやすいというメリット、乾燥しているので、カビがつきづらいというメリットもあります。

このポット自体は、学校で共同購入することにより、一般売価よりはるかに格安の会員価格で提供できるため、当校入学の新たなメリットとなっています。サイズの確認は、このオリーブポットで可能ですので、お気軽に見学ください。

オリーブの販売に関して

オリーブは、収益化まで最低でも5年ほどかかると言われています。しかし一方で収益額は、1本あたり1万円とされているので、収益化がはじまれば、省力で毎年収益をあげることができるので、まさに兼業農家向けであると考えています。また専業農家と比較した場合、専業の場合は、初年度から収益を上げないと生活が成り立たないという問題がありますが、兼業の場合は、他に本業があるので、待つことができます。この点でも兼業農家に向いていると言えるのです。

販売する種類としては、実、油、葉、苗、樹木自体ということとなります。また共同での搾油機の購入、谷山先生による買取などもあり、生産に注力することも可能です。学校でふるさと納税も活用できる体制を用意していきます。ただ5年もありますので、その期間で他にも販売先を見つけていくこともできるでしょう。クリスマスなどに向けた木々を利用したリース・スワッグ作りも研究をはじめています。生け花としても道の駅で販売することが可能です。

なぜ君は農家になれないのか ?
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